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10/31 友情と愛情と感情の話

 ハロウィン企画で無料公開された『ななしのアステリズム』、百合界隈でよく名前を聞く作品だけどあまり触れる機会がなかったため見逃してた作品。せっかくの無料公開なので見てみようと思ったら、想像以上に物凄い作品でした…。なにこれ。

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友達3人が中心となる百合作品。だと思ってたけど、蓋を開けば三角関係の泥沼ドロドロ…『友情以上好き未満』の感情と『思春期特有の同性への想い』が入り混じった青春作品。でも話数重ねるごとに背後から包丁で刺されそうなんだけどね!!!!!

とりあえず5話まで読んでって感じです…。以下それぞれの話数の感想書きます。

 

1話・2話

1話読んだ後の自分の感想がコレって。厚着してたせいで微妙に暑かったんだけど、それと相まって百合成分に動揺して背中の汗とかが出ちゃった。

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 1話はキャラクターと関係性の紹介。話としてはまだ普通の百合作品。主人公の白鳥が鷲尾へ恋心を抱くもその鷲尾は琴岡のことが好きで…でも琴岡は彼氏を作ってエンジョイしてる。それにしても女友達同士が名字で呼び合うのって妙なサッパリ感があっていいよね。

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 自分が好きな女子が他の女子を好きって。しかもそれを応援する白鳥…。でもそれは鷲尾に対する無償の愛ではなく、自分も鷲尾が好きだから嫌われないようにするため、そして女の子が女の子を好きになることに対しての想いを正当化しようとしたからなのかも。それに3人の友情を壊すかもしれない秘密を抱えているのが私だけではないと知ったから。それくらい自己のことが入っててもいいけどね。作品内じゃ主人公なのにあまり心の闇を見せない白鳥だから。でもまあ白鳥→鷲尾→琴岡かと思っていたら琴岡の白鳥に対する感情まで出てきて。この3人の関係が。

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そして『好き』とはなんなのか。『好き』という感情はあるけど付き合いたいとは違う。本当にこれが『好き』なのかそれとも恋愛ではないのか、女の子が女の子に恋をすることが正しいのか、そういう想いが入り混じる白鳥…。

もちろんこの想いは白鳥だけでなく鷲尾も琴岡も。女性を好きになるということに考えることと『好き』ということについての答えを出すことが今後の課題になるのかな。

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そして唐突に出てくる男!!!!百合作品に男は必要かということについては私はどっちもすきだけど男が出た方がより深く脆く濃い百合が作られるから嬉しいです。

 

3話~5話

 突然告白してきた朝倉くんとのデート編。こういうレズに恋するイケメンキャラは性格が破滅的であってほしいよ同性にたいする愛を否定するクソに。 百合作品における男キャラは怖いからどうなるかめちゃくちゃ不安だったよ。でもイケメン大好き(本音)

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でもって白鳥の弟こと昴くん。女装キャラはめちゃくちゃ好きだけど、正直こういう作品に濃いキャラ性は出さないで欲しかった…。

個人的にだけど作品って主に2種類あって、個性の強いキャラクターが盛り上げて作品に厚みを増していくタイプと、あえてキャラクターの個性を抑えることでそれぞれのキャラの感情関係性や舞台をよりリアルに映すタイプに分けられるんだよね。例えば少年マンガKADOKAWA作品、タイトルが長い感じのラノベ作品が前者に当たる・あとダンガンロンパも。後者は主に青年誌連載の作品や少女漫画に多い感じ。

 ななしのアステリズムも後者なのでこういう女装キャラは前者にのみ存在するキャラだから、こういうの混ぜると実在性が下がってしまって作品の中に入り込めなくなる…。でも本当は男の娘とか女装キャラ大好きなんですよ祇堂鞠也さんとか!

でもこの作品読んでればわかるけど無駄なことがないんですよ。以前に漫画の最終回について書いたときにも言ったけど、この作品はキャラクターそれぞれの感情や最終回での到達点、どこでどういう変化や進歩を出してくるか確実に綿密に考えられているから信用しかない。この女装という性癖についても後々アンサーが来るよ絶対。

 

私の奥に潜む腐の心がこういうこと考えちゃう。話を戻すけど、朝倉くんとのデートを通して白鳥の恋心と鷲尾高岡の2人の想いに答えが出ていく…。自分の恋を応援してくれる白鳥を不自然なまでに応援しようとする鷲尾、自分が好きな白鳥が男と付き合うことで自分の恋心を無かったことにしようとする琴岡、姉に対して何かしらの感情があるシスコン弟の昴くん。

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そして『好き』になるということへの回答。男をとっかえひっかえしてる琴岡の『好き』の意味はどうなのか。というか好きな人に対して言う言葉ではないけど、琴岡自体めちゃくちゃな苦悩があるからね…。

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女の子を好きになるということに対して『普通ではない』という感情を持ってしまっている琴岡。男と付き合うことで男を好きになる、そのことで白鳥への恋心をなくせたら自分が普通になれると思っている。琴岡は男と付き合うことと『普通』ということについてが物語における答えとなりそう。

ところで琴岡が白鳥を好きだっていう直接的な表現や、理由って出てきたっけ。恋に理由なんていらないと言ってしまえばそれだけなんだけど、あまりそこが描かれてないような…。

とりあえずこの5話で登場キャラクターそれぞれの悩みや感情が浮き彫りになり実質プロローグ終了みたいなとこあるから5話まで見てほしい…。

 

6話

 6話を読んで感情が壊れた私。朝倉くんからの告白やデート、彼の想いや鷲尾琴岡と周りの想い通して白鳥なりに出した答え…。それにしても朝倉くんが裏表のない良い人だからヒール役や当て馬役にもなりづらく、なんともバカにしたりそういう対象にできない。ところで裏表のない良い人って言い方だと某辻さん思い出しちゃう。

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他人の恋愛に首を突っ込みまくっておきながら結局は場に流される白鳥に言葉をかける鷲尾…。白鳥の鷲尾に対する感情を知ってても同じことができる?でも白鳥は白鳥で自分に真摯に向かい合ってくれる朝倉くんに対し良い感情を持ってしまったことも事実で。だからこそ好きな女の子に引き留められることもうれしいけど、鷲尾のせいで場に流されて付き合うようなことになったわけでもなく、自分である程度の答えを出したうえでの結論に至ったのにという迷いも。それがむしろ枷になったり。

引き留めてほしかったけど、直接引き留めるようなことは言ってくれない。それはやはり鷲尾は白鳥の感情に答えることはなく、琴岡を見てるから…。こういうすれ違いながら自分を見つめていく三角関係最高…。

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鷲尾自身が白鳥に語ったことは自然と琴岡に対しての感情を含めた発言になってしまうんだよね。5話で琴岡に「男の子を好きになることは普通のこと」と言われたことを引きずっているため、普通を知らない鷲尾はどうしても琴岡の言葉に依存してしまう。もちろん白鳥を応援する気持ちは本物だし、白鳥の「鷲尾が琴岡を好きなこと」に対する応援で救われた部分もあるからこそなんだけど、やっぱり鷲尾は白鳥のことをどう見ているのかが不安で仕方ない。

今回の電話も二人だけの会話だけど、琴岡は後ろで絡んできてるし、琴岡が異性愛者であると思っている鷲尾はその琴岡に合わせようとしてしまう。「普通」とはなんなのか、そして鷲尾への感情が完全に「恋」だとうまく認められない白鳥は朝倉くんから好かれることに応えられず、「人を好きになった鷲尾」に劣等感を感じるし、鷲尾も鷲尾で「人から好かれる白鳥」に劣等感を感じてしまう。

白鳥は鷲尾に、鷲尾は琴岡に対し「自分よりも優れた答えを出している」と思っている。白鳥から見れば鷲尾は自分の感情がはっきりしていて、恋に対して、同姓の恋に対しても理解があると思ってるし、鷲尾も琴岡に対して異性愛と「恋愛の普通」を知っている人だと思ってる。でも3人の立場は同列で、自己の持つ劣等感は全員が同じように感じているし、誰一人として「同性愛」や「普通」に対して答えを出せていない。

この作品のキャラクターはみんなそれぞれを支え合って生きてるように見えて、何気ない会話でもそれぞれのエゴが垣間見えるから怖い。なんだかんだで自身がリードを取ろうとしようとする姿勢。この作品は「どうしてこの人がこのような行為をしたか」に全て自己が得をする回答を出してるからこそ実在性が高く物語に厚みが出るよね。さっきも言ったけど、今回の電話に関しても鷲尾は白鳥のためというだけでなく琴岡に近づきたい、「普通」を理解したいという想いからの行動に見えてしまうし、半分白鳥を利用したようにも見えたり。

 朝倉くんは良い具合にこの三角関係に気づき破滅させてほしいです。「女の子が女の子を好きとか、ちょっとわからないな…」とか真顔で言ってほしい。全てを壊して白鳥を連れて行こうとしてほしい。でも彼ものすごくイケメンだからそんなことしないよなぁ。諦めてはいないけど。

 

7話・8話

 琴岡…琴岡…2人の秘密を知っている琴岡が苦しい7話。てんびん座である琴岡はその星座通り2人を支える天秤のような役割というか立場に。でも土台である天秤が壊れたらすべてが壊れるんだよね…。

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もう7話は書けることがない…。本編で全部語っているから。男に恋をすることで「普通」になれると考えている琴岡、その考えが根底にあるからこそ2人にも男に恋をしてほしい、というか可能性がないことを気づいてほしい。3人が友達であるために。もう無理だよ琴岡…。限界。

3人が変わらず友達であることを望んでいるのはもちろん琴岡だけでなく鷲尾や白鳥も同じ。同性同士だから3人で一緒にいることもずっとできるし、この感情さえ表に出さなければずっと友達でいられると。だからこそ鷲尾が琴岡のことが好きなことは隠しておこうとするけど、結局琴岡は全部知ってるという。物語自体白鳥が鷲尾の感情に気づくことから始まるけど、それより前から琴岡は白鳥の感情に気づいていたわけだし。主人公の白鳥から見たらそういう風な始まり方だけど、結局3人の友情を守ろうと決めた8話ではもう○ヶ月前に実は崩壊して違う形になっていたという。

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それにしても白鳥は可愛いなぁ!!(脳死)

黒髪ロングなのに男勝りでサッカー少女、おまけにあぐらまでかいちゃうガサツさ、可愛い。表情豊かで照れ顔も似合うよ脳内CV小澤亜李だよ。

 

9話・10話

朝倉くんと昴中心の回。でも朝倉くんは朝倉くんで超絶イケメンキャラかと思っていたらめちゃくちゃ鈍くて、もう、マスコットキャラ!!泥沼三角関係と拗らせ昴くんでライフがゼロになった読者を癒す萌え要素だ!!

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双子だから、依存しているから「ずっと一緒」を望み白鳥が変わることを恐れる昴。それにしてもゆがんだ愛情だよね。結局昴の望む「変わってほしくない」ということは、白鳥を守りたいとか愛している、独占したいという愛情ではなく、どちらかというと白鳥を防御壁のように使ってるように見えるんだよね…。変わらない白鳥がいることで安心するというか、逆に変わっていく白鳥を見ることで自己の劣等感が浮き彫りにってしまうというか。

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人を好きになるという感情がわからないし、そう思っていた白鳥を見てきたからこそ尚更固定概念としてこべりついてしまって。白鳥にべったりだったり、特撮をずっと好きっていうのも、好きなものがずっと変わらないことを示していて、恋心のようなころころと「好き」が移りゆくものの意味が理解できていない。白鳥たち3人も「好き」という意味について悩んでいたけど、もちろん昴くんも。

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それにしても女装した昴は可愛いなぁ!!(脳死)

9話の時点で女装して会うということは見えていたけど、実際やられると脳内の腐畑が暴走してしまう。そういう話はしないつもりなのに。

 以前(3話感想)に昴の女装キャラについて語ったけど、この展開のためだけに昴に女装癖をつけたんだったらこの作品にさすがに幻滅してしまう。作品自体展開が完全に考えられているし、作品のテーマとして「好き」と「劣等感」が根底にある以上、この女装も昴自身の劣等感からの反動であるはずだと自分なりに解釈はできてたんだけどね。

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 もちろんちゃんと答えを出してくれる。それがななしのアステリズム。

やっぱり物事、原因→結果がしっかりしてないとキャラクターに対して厚みが出ないよね。「女装して朝倉くんとデートする」という物語としての結果があっても、そもそもどうして昴は女装するのかについて言及しないと意味がない。「たまたま趣味でやってたのが活きた」とかそういうテキトーな理由では納得できない。女装という趣味は結構アブノーマルでセクシャルな域だし、「ふとした拍子に」みたいに軽い気持ちで出来ることではないだろうし。

そもそもこの世の中の作品「男の娘」というジャンルが人気だからと安易に「男の娘」出し過ぎ!!男の娘や女装少年というのがいかに歪んだ感情や劣等感の塊であるかをわかってない。どうしてこうなったかの経緯を描こうとしない作品だって多い。当たり前のように「私男だよ?」とかいうキャラが多すぎる。主に男性向けの作品ではキャラクターの心情よりも表面上の可愛さで視聴者の好きが決まることが多いから、こうした「表面だけの男の娘」が生まれちゃう。だから女装や男の娘というジャンルは好きだけどこれまででちゃんと「これは本当の男の娘だ」と言えたのはダンガンロンパの不二咲千尋ちゃんくらいで。男の娘がとてつもなく繊細で厳重注意な存在なのかをちゃんと考えて出してほしい。

話がとてつもなく脱線したけど、つまり女装という趣味がなんで発生したのかが重要なわけで。原因、つまり「変わっていく司を追いかけることで安心する」という思いからの女装なわけで、結局は白鳥と同じでなければ不安でしかたなくなってしまう。離れてしまうことが怖くて、一緒でいなければ怖くて。もはやシスコンというよりは依存なんだけど。でも白鳥を好きになるな、これ以上白鳥を変えるなと強制するような感情を持っていたり、二人一組でいなければいけないというもう依存というか偶像崇拝に近いような。

 

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それにしても朝倉くんはマスコットキャラ!!!リアクションがいちいち可愛らしい。

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7話で澄ました顔で言ってたこれ↑はなんなの!!不敵な笑み!!絶対になにか悪いことやらかして3人の関係性ぶっこわすと思ってたら胃を痛めながら動向を観察してたのに、結局は昴が白鳥と双子ってことにも気づかないし、そもそも白鳥に扮した女装の昴にも気づかないし。

二卵性でも案外気づかないかもしれないけどね。スケットダンスでのボッスンと椿も二卵性双生児だと表情が違うから誰も顔では気づかなかったし。でも入れ替わりネタとかはよくやるから顔の原型は案外同じであるわけだし(ボッスン→椿だけでなく椿→ボッスンも)。他のマンガ(しかもギャグマンガ)と並べて双子はこうだからみたいに語るのは間違ってると思うけど、私の中でスケットダンスは教科書だから許して…。

もちろん近くの人は気づくと思うけどね。軽い知り合い程度は騙せても、鷲尾や琴岡はムリだろうし、しかも白鳥を好きになった人を騙すとか。よっぽど鈍感な人でないと騙されないのではないか?

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 そして朝倉くん応援上映を実施するリアルタイムの私。本当に萌えキャラ。ただの癒しだよ。なにこれ。2話で感じたイケメン由の怖さもデート編で見せた純粋なイケメンさも6話でみせた不敵な笑みもすべてが吹っ飛ぶ、過大評価しすぎてたと思ってしまうくらいのポンコツ。イイ…ありがとう…この爆破寸前の特大感情爆弾が敷き詰められてるななしのアステリズムを支えてくれるよ…。

本当は昴だと気づいているうえでわざと乗っかっているのではないのか?だってなんでもできるイケメンだもん。とか思ってたら、やっぱり心はただの男子中学生。良かった。12歳のくせに全知全能恋愛マスターみたいなキャラをこれまで見てきただけに怖かったのよ。あ、この12歳。は高尾のことです。

 

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そしてまさかの昴→朝倉くんへの恋心?許しませんよ男同士がくるなんて聞いてませんよ!!

ちなみに今さらですがBL、GLにジャンルされるものはどっちも好きです。同性の愛だからこそ表せる表現や葛藤、感情、すごく好きです。「百合が好きだけどホモは・・・w」みたいなことを言うのに「同性愛が好きです」と言う間違った人は、是非とも同級生を見てBLとGLは実は一緒だったんだ!とトンカツDJアゲ太郎してください。

同級生 (EDGE COMIX)

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 11話~13話

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琴岡の闇が深すぎて琴岡が出るだけで限界…。

琴岡は唯一全てを知ってるんだよね。白鳥が鷲尾を好きなことも、鷲尾が琴岡を好きなことも、自分が白鳥を好きなことも。確かに三人とも「自分の好きな人はいつも違う人を見ている」ということは知っているけど、やっぱり前後もすべて把握してる琴岡が一番キツイよ…。

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f:id:matoiridrops:20161102210847p:plain3人とも相手が違う人のこと好きなのはわかってるけど、白鳥は「たとえ気持ちを伝える日が来いとしても、鷲尾に幸せになってほしい」と、鷲尾は「琴岡を一番好きなのは私だ」と、そして琴岡は「白鳥を『普通』にしてほしい」と。白鳥が「普通」になることで初めて自分自身が「普通」になることができると思ってるんだよ琴岡。もちろん琴岡が男を好きになればいいだけなのかもしれないけど、白鳥と鷲尾は「好きになった人がたまたま女の子だった」のに対して琴岡は生まれたときからレズだから…。そのために朝倉くんには白鳥と恋人になってもらわなければいけないわけで。3人の関係を壊した後白鳥を連れてってほしいと。………壊すの!?

でもまあ琴岡なら壊しそうだよね。壊して楽になりたいとまではいかないだろうけど、壊さなければ白鳥も、そして自分もなにも始まらないし終わらないと思ってる。そして壊れるキッカケとしても朝倉くんが都合がイイだけで。

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でも残念でした!マスコットキャラと化した朝倉くんはそんなUTSUWAではありません!!

いやまあ私もそういう展開期待してましたよ6話の時に言った通り。でも朝倉くんはそんなこと出来るような汚さのあるイケメンじゃないし、そもそも超鈍感だし…。そもそも3人の関係に気づいたとしても、壊して白鳥を奪い取るというよりも壊れていく友情をどうにか復元しようとしそう。白鳥を奪って幸せになるより、3人に幸せになってほしいだろうし。でもむしろそれが逆効果となって崩壊を早めたり、純粋ゆえの悪が生まれてしまう可能性も?ウェザーリポートも最もドス黒い悪は自分が悪だと気づいてない悪って言ってるし。でも本当に純粋だよね朝倉くんは!だからこそこのいまにも爆発する爆弾を何個も持ち歩いてる4人の癒しだよ。萌えキャラ…。

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4人が重大な秘密を抱えているのに、このときの朝倉くんは「特撮好きが仲のいい友達に言えない」っていう!!なにその秘密…えぇ…。

まあわかるけどね。言ったところで理解されないって気持ちは。私もオタク相手だろうと「今はアイカツプリパラプリキュアリルリルフェアリル12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~を毎週楽しく見てます!」なんて言いにくいし。うんうん花丸いいよねーうたプリも面白いよねー。って感じだし。もちろんこの二つも実際面白いけど、やっぱホームグラウンドは…とかなっちゃう。

完全に脱線したけど、やっぱり朝倉くんはこのままマスコットキャラとして定着するも、3人を壊すも、昴と関係を結ぶもすべてあり得るから、どうなっていくかが楽しみ…。昴は恋心抱きそうだけどね。それにしてもこのシーンは4人だけで盛り上がっててさすがに笑っちゃう。超基礎的なことだけど、ななしのアステリズムはめくった先のページでめちゃくちゃな爆弾設置すること多いから、やっぱり読んでてページめくった瞬間撃たれる。本当に基礎的なことなんだけど、こんなことすらちゃんとできてない漫画も案外多いんだよね…。面白いのにもったいないと思うことも。

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そして鷲尾も鷲尾で…。白鳥と琴岡は「自分に振り向かなくてもいい」と思ってるけど、やっぱり鷲尾は琴岡に振り向いてほしい。しかも琴岡は琴岡ですぐ彼氏とか作っちゃうし。琴岡自体自分が男を好きになればいいだけなんだという思いから彼氏を作ってコンプレックス、心のスキマを埋めようとしてるだけなんだけど、琴岡の本心を知らないから鷲尾は「琴岡は異性愛者」だと思っているし、「普通」の恋愛をしてると思ってることが辛くて。ここら辺のすれ違いというか、互いに互いの首を絞めてる感じが辛い。でも琴岡が鷲尾を締めてる首は故意で締めているものだし、そこらへんが直接描かれた14.15話の話をするのが今から楽しみだし、辛い。

心のスキマとかそういう話してるとバイオーグ・トリニティの話をしたくなるね。こっちは完全に異性愛だし話がごっちゃごちゃしててもうわけがわからないけど、自身のコンプレックスとかそういう話で共通するところは…実際そんな無いかな?

 

14話・15話

 え、なにこの心理戦。ライアーゲーム

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それにしても2人の同性愛に対する考え方の違い…。これまでも琴岡の「普通」も鷲尾の初恋についても語っては来たけど、より直接的に。特に琴岡は泣くほどまでに焦っているとは。そしてそんな琴岡の異性愛と「普通」への想いにも気付かず、別れたことに対して泣いてしまうほど本気で異性愛をしているノンケと軽く勘違いしてしまう鷲尾。

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14話はどうして鷲尾は琴岡を好きになってしまったのかという点について語っているけど、そういえばこの点についてあまり描かれていなかったもんね。1話で鷲尾の琴岡に対する気持ちを直接的に描いただけであって。男に対する「好き」も女に対する「好き」にも違いはないと。もしかしたら思春期特有の一次的な気持ちなのかもしれないけど、だからといって男女に対する「好き」は同じなのだと。

白鳥は未だに「好き」というものについて完全な答えは出せていないけど、鷲尾に対して想いは告げることがなくてもいい、応援したい、鷲尾が笑顔であってほしいという結論(?)にたどり着き、琴岡は未だに女性を「好き」になることについて答えは出ず好きな女が男と付き合えば、自分が男を「好き」になればこの想いに振り回されることもなく「普通」になれると考えていて。三人とも方向性が見えてきたけど同性愛に対して全然違う価値観で動いている。うんうん人間だもの。

それにしても百合作品は室内プラネタリウムがめっちゃくちゃ出てくるよね。私自身そんな百合作品読んでいるわけではないけど、『やがて君になる』にも『あの娘にキスと白百合を』にも出てくるし星が好き=レズなのかな。めざせ!アイドル一番星!な虹野ゆめちゃんもレズだし。

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好きでいたい、片思いでもいいから見つめていたいと思う鷲尾と、鷲尾から好かれるのは迷惑だと間接的に伝えようとする琴岡。本当になんなのこの心理戦!!

 拒否されてるのは嘘だと言ってほしかった…。でも琴岡は全てを知って一人で悩んで、全てを壊そうとしてるからね…闇!!そして拒否されていると知りながらも片思いを続けて、しかも琴岡の求めるイケメンの男子により近づいて琴岡の「特別」になりたい鷲尾。もともと鷲尾はツインテール似合ってなかったからね。でも言われるまでそんなにツインテール似合ってないとは思わなかったけど、いざポニテやられると本当にイケメンで。ツインテールが似合わないキャラとして上手く作れてるよね。

白鳥も黒髪ロングの乙女なのにスポーツマンでガサツで男勝りで、鷲尾も長身イケメン独占欲なのにツインテールだったり、見た目と中身のギャップをうまく作品の魅力にしてるのすごい。…ってことは白鳥いつか切っちゃう??

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それにしてもライアーゲーム。白鳥が鷲尾を好きなことも、鷲尾が琴岡を好きなことも、白鳥が鷲尾の想いに気づいて3人の仲を壊さないように琴岡にこの想いを気づかれないように鷲尾と協力してることも、全て気づいてる琴岡は全部知ってるから一人だけ悩んでいると思ってるからね。でも鷲尾も鷲尾で白鳥や琴岡の想いは何一つ知らないけど、鷲尾は「琴岡が『鷲尾が琴岡を好きなこと』を知ってること」を知ってるわけで、だからこそのこの秘密を悟られないようにしながら牽制したり。そして琴岡も牽制したり。この二人のヨコヤアキヤマ並みの冷戦どうにかしてよナオちゃん!

 

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鷲尾って田舎出身だったのか。なんか親近感。でも同級生がいないレベルってこはや田舎の域を超えて離島だよ。どれだけだよ。確かに私もド田舎出身だけど、ここまでひどくなかったよ。同学年も数十人いたし。『君の名は。』のアレよりは田舎だけど、陸の孤島ではなかったレベル。

ねえ、マヨナカテレビって知ってる?

 

16話・17話

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さすが双子!発想が同じ!

お中元とか盆と正月とか、時々しか会えなくなったり疎遠になったりすることを表現するの上手だね。

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朝倉くんと昴の回。昴が色々と拗れてるけど朝倉君いるおかげでプラマイゼロだね。朝倉くんは心の清涼剤。それにしても昴の女装はすごいなぁ。完全に白鳥と同じ顔ってわけでもない設定だから微妙に似てるけど昴らしさも残しつつ、でも朝倉くんにはバレなさそうってくらいの際どいラインのデザインで。作者さんの画力もだけど昴=ゴスロリって印象を植え付けて上手く昴に見えるようにできてるなぁ。

そして昴が知りたくもなかった『司に好きな人がいる』こと…。今までも環境や心境の変わっていく司に焦ってはいたけど、原因がわからずにいたからね。朝倉くんの抱く恋心によって白鳥が変わってしまうことを危惧してたけど、それよりも先に白鳥は鷲尾への恋で昔とは違う姿になっていたわけで。昴からしたら一番聞きたくなかった言葉なのかも。白鳥が人から好かれるのはまだいいけど、白鳥が人を好きになるっていうのは完全に「白鳥の変化」だから…。決定打なのかな。

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それにしても朝倉くんは何なの!?守沢千秋??

マスコットキャラと化した萌えキャラ朝倉くんだけどやっぱりかっこいいときはカッコイイ。今回の話を通してこの2人の関係も色々と進展が見えてきたけどBLルートがどういう風になっていくのかが、というかそもそもやるのか、というか私以外に需要あるのかわからないけど、楽しみ…。昴→朝倉くんの叶わない片思いができてしまうのかな。でも16話で可愛い顔した昴にキュンとしてしまった朝倉くんがいるわけだし、もしかしたら両想いだけど互いに同性愛を認めたくない一心からすれ違ってしまう展開がありそう。微笑ましい!さすが萌えキャラ!!

そしてマスコットキャラと化した朝倉くんだけど朝倉くんにも闇が見えてきて。昔の『拗らせていた朝倉くん』とはどういう事なのかな。昴の拗らせ方って4人の中でも一番特殊だから、ここと朝倉くんが被ってくる?本当に?あの朝倉くんが?って気持ちがあるし期待しないで期待しておこう。昔はひねくれ者だったとかそういう可愛いレベルで収まりそうだけど。

 

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そして捨てられてしまうと焦る昴…。「僕だけの司ではない、僕が一番ではない」という思いからの感情なんだろうけど。でもこういうことをしなければ落ち着けない時点ですでに白鳥は変わってしまって昴と「同じ」ではないわけで。

ここら辺の解答が10話で私の考えてたことと若干外れて来るからやっぱり整理しないと上手くまとめられない。昴にとっての司は自己を保つための防御壁なのか、それともただの独占欲なのか。変わっていく白鳥に対する焦りが「自分の知っている司が無くなっていくが怖い」のか「白鳥の一番でなくなるのが怖い」のか。でも昴は昴で白鳥に歩み寄ろうとはしてるんだよね。「好き」を知るためにナンパを実行して見たり、ナンパが失敗してもまだ「好き」をしるための努力はするつもりだから。

ともかく、全ての解答は仲直り回に出てくるのかな。本編内でも言われてるけど、昴の感情が支離滅裂で正直よくわかんないからね。

 

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そして昴と朝倉くんの回かと思ったら、容赦なく入れ込んでくる鷲尾と琴岡。この2人は相変わらずドロドロしてるなぁ…。

 

感想

感想というほどの感想ではないですが、なにかしらまとめを。

もちろん作品の面白さとしては言わずもがなです。普段から備忘録のようにしか使ってないブログで1話1話書いてしまう始末だし。最近2巻を読んだあげくの果てのカノンでも同じことを感じたけど私は「叶わない片思い」と「許せない恋」が好きなのかもしれない。恋愛への葛藤とそれでも尚愛し続ける気持ち、そしてそれをさらに盛り上げ妨げる三角関係がやっぱり大好き…。

 

本編の密度はものすごいです。ツイッターで感想とか見ててもみんなして「無駄がない」と語っているけど、やっぱりその「無駄がない」っていうのは作者が完全に展開を考えているからなんだよね。以前も語ったけど、どこでどういう情報を出してくるか、展開を最終回まで具体的に考えてないとこんなこと出来ないよ。物語は中学卒業までか、それとも高校編があるのか、それとも中2で終わるのかはわからないけど、考えている最高の終わりを目指している以上私ができることは「金銭面での応援」しかないんだよね。もちろんこんな風に記事を書いて宣伝することもできるけど、文見てもらえばわかる通り私は「感情と感想」を書くのは好きだけど「作品の説明と魅力」を語るのは滅法苦手!どうみても既読者にむけた文だし。というかそもそもこのブログ自体私の自己満記憶処理であって誰かに読んでもらうことはあんま考えてないから。

話がすごく逸れたけど、つまりこの作者は全部展開を考えていて最終回を向けて完全な作品になることが約束されているんだから、打ち切りなんていうバッドエンドを避けるために、作者が編集者が「これでいいんだ」と思ってもらうために、私はお金を払って成果を利益の形できちんと証明しないといけない。本棚が溢れてて漫画購入自粛してるけど…買わなきゃ…。

でも話としては面白いし表現も申し分ないけど、少し文句を言うなら都合上「無理やり」な部分がちょっと目立つ…。例えば1話の鷲尾の琴岡へのキス。1話で白鳥が気づくことと読者への直接的な驚き、三角関係を明確にするためなんだけど、鷲尾を知れば知るほどあの状況で衝動的にキスをするのかなぁ…と、考えてしまう。でも恋心は理論や理性では説明できないことも多いから、こういう枠組み内でしか考えられない私の頭が固いのかな。3話の昴の女装も結構「無理やり」に感じちゃたし。女装癖の属性をわかりやすくするためなんだけど、あそこまで女装に対して闇を抱えているのにそんなにオープンになれるかなぁ。まあ隠れて女装しにくい以上多少オープンにならなくては得られないものでもあったのだろう。結局はこの問題もどうにか結論づけられることばかりだけど、やっぱり一瞬でもそういうこと考えたら一生こべりついちゃう。

 

私自身正直なとこ同性愛者なのか異性愛者なのか、それとも両性愛者なのかわからないところもあって。まあもともと愛や恋に対して興味が全然ないだけだからなのかもしれないけど。あまり性差のない現代特有の…とかそういう言葉でまとめれば終わりなのかもしれないけど、そういう悩みを持っている以上この作品は刺さる部分も多かったです。自己投影して共感できる部分もあれば、投影してしまうからこそ拒絶してしまうこともあって。もちろん作品として面白いから、感想を書いてても楽しかったし、脳内でまとめてから読むと何度読んでも違う顔が見えてきて常に新鮮で。

それにしてもここまで泥沼で大きな爆弾を出しているにも関わらず公式は「誰の恋意を応援する?」とかトチ狂ったことを言ってるらしいね。応援とかそういう次元じゃないよ!こんな崩れかけの橋でかろうじて立てているだけの3人を見て応援とかできる状況じゃないよ。どこ応援してもバッドエンドしか待ってないんだから求めるのは成就じゃなくて救いだよ。もう脳死して朝倉くんの応援上映するしかないねうん。私は朝倉くんを応援するよ!でも朝倉くんと白鳥がくっついたら怒るよ。あくまで応援するだけであって、成就したら夜道は背後に気をつけなよ。容赦はしないから。

 

ハロウィン企画で全話読むことができて、その部分をまとめて終わりみたいな雰囲気になってるけど、もちろん作品はまだ続いてるし、むしろこれからが本番なのかもしれないんだ。これからの展開に期待と信用しかないし、どんな絶望的な状況になってもついていくよ。今を前半とすると、多分後半では全関係性がバレて一度すべてが壊れるだろうから…。私の脳じゃ想像できるEDがバッドエンドのみだからうまく虚をついたハッピーエンドをお願いします…。

 

18・19話